人間関係のストレスや苦手意識。克服するために必要なこと

2022.05.16

ナースのつぶやき, 心の健康

対人関係でのストレス、対人不安とは?

対人関係でストレスを感じたり、苦手意識を感じたりすることが日々の生活で少なからずあるかと思います。人と接するときに不安を感じると答えた人は15歳で50%、18歳以上で30%との結果があります。しかし、実際にはこれ以上多くの人が感じているように思えます。

人との関係について不安を感じることを「対人不安」と呼び、近年研究が多くされている分野です。今回は心理学の側面も踏まえて対人関係について考えていきます。

なぜ対人関係でストレスや不安を感じるのか?

実は、ストレスや不安は必ずしもすべて悪いものではありません。対人関係での適度なストレスや不安は自分を守ったり、達成感を得たり、生きていくためにある程度は必要であると言われています。しかし、ストレスが不安が強くなりすぎる場合には問題が生じてきます。

いつ対人関係でストレスや不安を感じる?

対人関係でストレスや不安を感じる場面は、自分は他の人から違う目でみられている、人と違う、他人と意見が合わない。自分を認めてくれない、相手の存在が邪魔、などが挙げられます。

対人不安と対人恐怖とは

不安の中でも人との関係についてのものを「対人不安」といいます。例えば、他者と関わるときに緊張してしまう、あがってしまう、尻込みしてしまうというのは「対人不安」になります。不安だけでなく、強い恐怖を感じるようになることは「対人恐怖」となります。「対人恐怖」は対人不安の悩みが強まり、生活に支障がでるようになったものになります。

コミュニケーションは対人関係の鍵になる?

対人関係のストレスや不安というものは相手がいる状態でのことですので、コミュニケーションを良く行うことができれば、自信が付けば、解決するのではないか、と考えるかと思います。コミュニケーションがうまくいくと対人関係は円滑に進むといっても過言ではないでしょう。しかしながら、わかっていても上手くいかないことは誰しも経験したことがあるかと思います。

そもそもコミュニケーションとはどんなこと?

「伝達」「通信」「意思疎通」などの意味の表現。 「交流を図る」「意思を伝え合う」といった行動を指す意味合いで用いられることも多い。 言葉を使った意思疎通だけでなく、文字を使った伝達、身振り手振りによる意思表示などもコミュニケーションに該当する。(実用日本辞典より)

相手に何かしらを伝える、表現する行為といえるでしょう。 コミュニケーションを取る相手は、家族、友人、学校、職場、など身近な相手の他、買い物や外出時などでの見知らぬ人まで幅広い相手になります。現在ではツイッターやオンラインゲームなど相手でもコミュニケーションの相手となります。

近年注目されているアサーションとは?

近年注目されている「アサーション」というコミュニケーションスキルがあります。自分も相手も大事にして、自己主張はしっかり行いながら、相手は傷つけないコミュニケーション方法です。最近では企業や学校などの場面でもアサーショントレーニングが行われており、お互いを尊重しながら率直に自己表現できるようになることを目指します。

コミュニケーションを苦手意識として持ってる方はアサーションスキルを身に着けるという方法もよいでしょう。

対人関係での悩みが多いのは職場

対人関係での悩みが一番多い場所と言われているのが職場での人間関係になります。

職場での人間関係を築くのが難しい理由としては、自分で相手を選べないこと、価値観の違う人と長時間一緒に過ごすことなどが挙げられます。

なぜ職場での人間関係の悩みが起こる?

友人関係であれば自分と合わない人とは付き合わないという事ができますが、職場では自分が苦手な人や嫌いな人とも付き合わなければなりません。また職場にはさまざまな年齢の人や、いろいろな経験を積んできた人たちが集まっています。価値観が異なる人が関わるので、意見が対立したり、分かり合えなかったりしやすいといえます。時には上司と部下の間で板挟みになるなどもあると思います。長時間一緒に過ごしていると、お互いの嫌な所が見えて気になってしまうこともあるでしょう。

こころや身体の不調に気づいたときは、早めの相談が大切

理想は毎日楽しく、ストレスなく、やりがいのある仕事をして過ごすことかもしれませんが、現実にはなかなかそうはいきません。仕事がうまくいかなかったり、家族関係、友人関係が上手くいかなかったりすることがあるかと思います。

気分が落ち込んで元気がなくなったり、イライラして怒りっぽくなったりすることは自然なことです。しかし、こうした辛さがいつまでも消えず、身体の調子までも悪くなってくることがあります。そんなときは、「こころの病気」の始まりである可能性もあります。こころの病気であっても、体調面の不調が中心のこともあります。こころや身体の不調に気づいたとき、辛い状態が長く続くときは、我慢せず医療機関へ相談してみましょう。

心理学から学ぶ、対人関係のストレス、苦手意識を克服するために必要なこととは

対人関係のストレス、苦手意識を克服するために、少しの心理学の知識を加えるとで意識を変えられるかもしれません。即効性があるものではありませんが、考え方が変わってくると徐々に対人関係が楽になってくるでしょう。

時が解決してくれる

自己意識の高まりが対人関係に不安をもたらす一つの原因になります。周囲の人に自分がどのように思われているか気にかけたり、自分が相手に嫌な感じを与えていないか気になります。しかし、これはずっと長い期間続かないと言われており、年齢を重ねるごとに過剰な自己意識は落ち着いてくるといわれています。今困っている方にはすぐに解決できる方法ではありませんが、このことをしているだけでも気は楽になると思います。

対人関係に不安を持つことは恥ずかしいことではない

日本の文化は周りの人に気を遣い、周囲との協調を尊重し、仲間外れにならないことが大切だという考え方があります。ですので、多少対人関係に不安を持っていた方が、円滑にいくことも多いようです。対人関係に不安を持たない人は、恥を知らない人として、ネガティブな評価をうけることがあります。よって、対人関係に不安を持っていることは決して恥ずかしいことではなく、むしろ望ましいともいえるでしょう。

自分をありのままに受け入れる

対人関係に不安を持つ人は完璧主義的、負けず嫌いで自分に対して求めるものが高すぎるため、対人場面で不安を強く持ってしまうことがあります。見栄を張って自分の実力以上に見せようとしていないか、ありのままの自分をみせようとしているか、ということを自問してみるのもよいでしょう。失敗してしまった自分、人前であがってしまう自分、かっこよくない自分、上手くいかない現実などを「あるがまま」に受け入れていく意識をしてみましょう。理想の自分に疲れてしまったとき「自分は自分でこのままでいい」と考えるようにしてみてください。

それでもやっぱり対人関係がつらいと感じたら

気になることがあればひとまず、専門家に相談してみましょう。とにかく辛い症状がある場合は病院へ受診することも必要です。対人関係のストレスから、心や身体に辛い症状が出ることがあります。対人関係での失敗を繰り返し、さらにストレスを溜めるといった悪循環をおこすことがあります。

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