【貧血】鉄鍋から鉄分摂取。

2021.12.10

体の健康

こんにちは、ウェルビーイングナースのゆかです。

さて、前回の栄養ブログでは、鉄分不足による貧血のお話しをしました。そして鉄分不足を補うために、鉄分の多い食べ物の摂取をおすすめしました。

特にレバーは鉄分を多く含んでいる食材ですが、実は苦手という方も多いのではないでしょうか。かく言う私もその一人です。またレバーは嫌いじゃないけど、手間がかかるから中々食卓には取り入れにくいという方もいるでしょう。

そんな方々のためにお勧めしたいのが、食材を調理するのに使う鍋から鉄分を摂取するという方法です。

鍋から鉄分摂取なんてできるの?と思われた方もいるでしょう。

実は鉄製の鍋やフライパンで調理するだけで鉄分を摂取することができるのです。今日は鉄製の調理器具から鉄分を摂取する方法と、そもそも鉄分とはどのようなものなのか、身体での吸収の仕組みについても解説していきます。

鉄分の種類

ヘム鉄・非ヘム鉄とは?

身体の中に吸収される鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄というものがあります。

ヘム鉄とは肉や魚に多く含まれるもので、鉄がタンパク質に包まれているので吸収率のよい鉄分です。

一方非ヘム鉄とは、ほうれん草やプルーンなど主に植物性の食べ物に含まれる鉄分です。この非ヘム鉄は、タンパク質には包まれていません。ヘム鉄よりも吸収率が低いといわれていますがビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取することで吸収率が上がります。

タンニンやポリフェノール、食物繊維などと一緒に摂取すると吸収が阻害されるといわれていますが、実際にはほとんど影響がないため気にしなくてよいとする考え方もあります。

鉄の鍋から鉄分摂取

以上のように、鉄はどんな食材から摂取するかで吸収率がかわってきます。バランスよい食事を心がけることは大切ですが、すべての栄養素に気を配って毎日の食事を考えることはなかなか大変なことです。

簡単な鉄分摂取の方法として鉄製の調理器具による鉄分の摂取を紹介したいと思います。

調理をするときに鉄製の鍋を使用することで鉄が料理の中に溶け込むことがわかっています。

特に鉄分が溶けだしやすいのはお酢を使用した調理の場合です。酸によって鉄分が溶けだしやすくなるのです。また鉄でできた卵を調理中一緒に煮込むという方法もあります。

なかなかレバーや鉄分の多いものを食べられない、またはめんどくさくて中々鉄分摂取のことまで考えて献立を考えられないという方は試してみてもよいのではないでしょうか。

サプリメントによる鉄分補給

もちろん治療のために鉄剤を飲んでいる場合は別ですが、基本的には食事から補給できるようにすることをお勧めします。

鉄分は身体になくてはならない栄養素ですが、逆に過剰に摂りすぎると胃腸の調子を崩すなどの副作用もあります。

本当は鉄が不足していないのにサプリメントで鉄分を補給することで摂りすぎになることも考えられます。ただし基本的に食物からの鉄分摂取で過剰症となることは気にしなくてよいと思います。

特に持病が無くても鉄欠乏になる理由として多いのはダイエットです。栄養バランスを考慮せずに無理をしたダイエットを行って鉄分が不足してしまうのです。

身体がスリムになっても栄養不足になってしまっては美しいボディはゲットできません。

ダイエット(減量)を行うときは、栄養にも気を配って、見た目も中身も美しくなれる身体を目指しましょう。

参考文献

厚生労働省 統合医療に係る 情報発信等推進事業

調理中に鉄鍋から溶出する鉄量の変化

鉄代謝の生体に及ぼす影響

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